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日本語教育能力検定試験で資格を目指す

■日本語教育能力検定試験とは?

日本語教師の資格ありと認められるための基準の一つ、「日本語教育能力検定試験に合格していること」は、日本語教師として働く場合に多くの求人情報が採用の基準としています。検定合格は日本語教師として働くための重要な切符と考えてよいでしょう。では、「日本語教育能力検定試験」とはいったいどういうものなのでしょうか?

日本語教育能力検定試験とそれによって得られる資格のおおまかな内容を見てみましょう。


日本語教育能力検定試験の概要

【開催時期・場所】 毎年10月開催(年1回) 12月上旬結果発表 全国7か所で開催

【合格率】 毎年20%台 ※2003年に出題内容が大幅変更。合格率は以前とほぼ変わらず。

【目的】 日本語教員となるために学習している者,日本語教員として教育に携わっている者を対象として,日本語 教育の実践につながる体系的な知識が基礎的な水準に達しているかどうか,状況に応じてそれらの知識を 関連づけ多様な現場に対応する能力が基礎的な水準に達しているかどうかを検定することを目的とする。

【受験資格】 特に制限しない

【主催】 財団法人日本国際教育支援協会

【認定】 社団法人日本語教育学会認定

【出題範囲】

1.社会・文化・地域
(1)世界と日本 (2)異文化接触 (3)日本語教育の歴史と現状
(4)日本語教員の資質・能力

2.言語と社会
(1)言語と社会の関係 (2)言語使用と社会 (3)異文化コミュニケーションと社会

3.言語と心理
(1)言語理解の過程 (2)言語習得・発達 (3)異文化理解と心理

4.言語と教育
(1)言語教育法・実技(実習) (2)異文化間教育・コミュニケーション教育
(3)言語教育と情報

5.言語一般
(1)言語の構造一般 (2)日本語の構造 (3)コミュニケーション能力


日本語教育能力検定で資格を得るには

毎年の日本語教育能力検定試験の合格率が20%台であることや、出題範囲の広さを見ても分かると思いますが、この検定試験は生半可な勉強では簡単に受からない検定試験です。受験資格には「特に制限しない」と書いてありますが、試験内容は専門的学習なしではまるでちんぷんかんぷんですから、合格するには相応の時間と気力をかけた学習をしてから臨まなければなりません。日本語教育能力検定はとりあえず受ければ多くが合格し、資格が得られるという試験ではありません。

まれに、独学で試験を受け見事合格される方もいます。しかし、ほとんどの方は大学で学んだり、民間のスクールで420時間以上の専門の授業を受けたり、通信講座で知識と技術を身に付け、その総まとめとして検定合格を目指すというパターンです。ちなみに日本語教育能力検定試験の合格率が毎年23%前後であるのに対し、通信講座のアルクの日本語教師養成プログラム修了者の合格率は50%だそうです。

日本語教師の資格いろいろのページでは、日本語教師の「有資格者」の3つの基準のうち最低一つを満たしていればよいと書きましたが、実際には

・民間スクールで420時間受講または通信講座受講+検定合格
・大学の主専攻または副専攻+検定合格 

という2基準を満たしたパターンが多いといえます。

なお、試験実施要綱や出題範囲の詳しい情報は日本国際教育支援協会のホームページでご確認を。