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海外の日本語教育事情

■日本語学習者数と国地域数

2012年現在、海外で日本語を学んでいる学習者はおよそ398万人。2009年の調査より、333,306人(9.1%)増加しています。133ヶ国・地域に及んでいます。
また前回2009年調査と比較すると、インドネシアやタイなど東南アジアで学習者数が増加しています。

■日本語学習者の出身国・地域は?

海外の日本語学習者の割合をさらに国別に見てみると、
   1位 中国      1,046,490人(全体の26.3%)
   2位 インドネシア  872,406人(同21.9%)
   3位 韓国      840,187人(同21.0%)
   4位 オーストラリア 296,672人(同7.4%)
   5位 台湾      232,967人(同5.8%)
となっており、これら上位5位までの国・地域で世界の全学習者のを6割を占めています。

このほか第7位のタイが約13万人(2009年調査からなんと64.5%もUP)、第9位マレーシアで約3.3万人(同44.7%UP)、第10位フィリピンで約3.2万人(同45%UP)など、日本との経済連携協定などにより、近年東南アジアで学習者が大幅に増えているのが特徴です。

■どこで学んでいるの?

海外の学習者が日本語を学ぶ場は主に3つに分けられ、各機関で学ぶ学習者の割合は次のようになっています。

(1)初等・中等教育機関(小・中・高校など)          57.1%
(2)高等教育機関(短大・大学・大学院など)         26.6%
(3)学校教育以外の機関(語学学校・企業内研修など)  16.4%

この割合はもちろん国・地域によって多少バラつきはありますが、東アジア・東南アジア・大洋州・北米では初等・中等教育機関での学習者が多いといえます。一方、南アジア・中南米では学校教育以外の機関での学習者が多く、西欧・東欧・中東・アフリカでは高等教育機関での学習者が比較的多くなっています。

■なんのために日本語を勉強するの?

日本語を学習する目的は、国によって、そして教育段階によっても異なりますが、最近は特に、マンガやアニメなど日本のポップカルチャーの世界的浸透もあり、2012年の調査では以下の全体傾向が見られました。
(1) 「日本語そのものへの興味」(62.2%)
(2) 「日本語でのコミュニケーション」(55.5%)
(3) 「マンガ・アニメ・J-POP 等が好きだから」(54.0%)
(4) 「歴史・文学等への関心」 (49.7%)

以前まで多かった「将来の就職」や「日本への留学」など実利的な目的を持った学習者も依然としてある程度いますが、全体としては、ポップカルチャーを入口として日本についての知識や興味が高まっていることがわかります。

(データはすべて2012年現在。国際交流基金「2012年度 日本語教育機関調査」)