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外国語学習のススメ!

初級者へ日本語を教えている新人日本語教師の方。自分の教え方はこれでいいのだろうか?と疑問や不安を抱いたとき、おススメしたいのが「外国語学習」です。
学ぶ言語は、英語以外!または、これまで学んだことのない言語なら、どれでもOKです。

なぜ、英語以外の外国語学習を勧めるか。それは、教師自身が学習者の立場になることで、自分の教え方を見直すことができるからです。

学習者にとって、新しい言語を学ぶ大変さとは…

・聞き慣れない音を聞き取り、発話する
・新しいことば、文型を理解する
・直説法での授業の場合、自分が理解しているかどうか確信が持てない
などなど。

教師自身が新しい言語をいちから学ぶことの大変さを体験することは、日本語を教える上でとても参考になります。
学ぶ時間は短時間でもOK。語学学校で学ぶことが難しい場合は、ラジオ講座でもいいでしょう。とにかく、全く学習したことのない言語学習をしてみてください。きっと、目からうろこの体験ができます。

■私の体験

私の尊敬する日本語の先生が、日本語教授法の授業の中で行ってくれた内容をご紹介します。
初級学習者にとって、正確な発話、ことばや文の理解が容易ではないことを、私は身を以って体験しました。

言語:インドネシア語
対象:初級学習者
内容:導入部
方法:(1)教師がモデル発話(動作を伴いながらの発話)

・手を上げてください。(×3回)
・手を下げてください。(×3回)

(2)学習者が教師の後に続いて発話

【感想】
先生は動作を伴いながら発話しているので、何について言っているかは理解できました。しかし、先生の後について発話するのはとても難しく、また3回聞いただけでは文末まで正確にリピートできませんでした。ましてや、それぞれの単語を分析し理解するなど、とうてい無理な話でした。

【学んだこと】
・教師の発話と発話の「間(ま)」は意外と気にならない。むしろ、学習者が頭の中を整理するために、ある程度の必要。
・教師によるモデル発話回数は、教師自身が多少多いと感じたとしても、学習者にとって必ずしも多いとは限らない。
・「テンポの良い授業がしたい」という気持ちに、自分自身が囚われていた。いかに自分が、自分のテンポ(教師目線)で授業をしていたか痛感した。

ここに書いたことは、「当たり前だ」と思われるでしょう。しかし、頭で分かっているのと体験するのでは、全く違います。この授業を体験してから、私の教え方も変わったということは、言うまでもありません。